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執筆者の写真Sumire

留学中の滞在先 - ホームステイ

更新日:2022年7月16日


こんにちは。ムーミンの故郷フィンランドの高校に正規留学しているすみれです。


初めの1年間はホームステイをしていました。英語の先生をしているフィンランド人のお母さん、ミュージシャンのギリシャ人のお父さんと3人の子供のいる家庭でした。


ホームステイをするまでの経緯

実はこの家族、私がフィンランドの高校進学を決意したきっかけでもあるんです。

出会いは中学生2年生で壮瞥町の研修でフィンランドを訪れた際、2泊3日ステイさせてもらった時です。3日間、しかも日中は市が用意したプログラムに参加していたので限られた時間ではあったのですが、サマーコテージに連れて行ってくれたり、誕生日パーティーに参加したり、サウナに入ったりとフィンランドの現地の生活に触れることができました。


ですが私にとって3日間という時間はあっという間で十分ではなく、ホームステイ2日目の夜に、この地にまた戻ってくると心に決めました。穏やかで心優しく素直な人々、壮大な自然、暮らしに惹かれ、この人たちともっと一緒にいたい、フィンランドをもっと知りたいと思ったのが留学を決めた理由です。ホストママに思いを打ち明け、もし自分が高校進学してここに戻ってきた場合、ホストファミリーになっていかだけませんかと尋ねたところ、「旦那と相談してみるね」との返事を頂きました。今考えるとなかなかずうずうしい人ですね。でもその時は必死でした。(笑)


数週間後、「いつまでかはまだ何とも言えないけれど、初めは家でホームステイしていいよ」とのメールが来たときは跳んで喜びました。3日間ステイをしただけで、英語もまともにしゃべれない私を快く受け入れてくれた彼らのおかげで私は今フィンランドで学ぶことができています。


家庭内の言語

先ほどにも触れましたが、その家庭はお父さんがギリシャ人でした。子供たちも英語が喋れたため、家の中ではフィンランド語、英語とギリシャ語が飛び交っていました。私は基本的にはフィンランド語で会話するようにしていましたが、わからないところは英語、また英語でフィンランド語を教えてもらうことも多々ありました。ホームステイは言語を習得するうえでもおすすめです。


生活・部屋

余分な部屋がなかったので私は3歳ほど年下の女の子と部屋をシェアしていました。二人の生活リズムが違ったので気を遣うことはありましたが、特に大きなトラブルはなく、趣味も合ったのでとても仲良く姉妹のような関係になりました。


毎日の食事

両親は仕事で忙しく、子供達も人によって登下校時間が違ったので、食事は各自ですることが多かったです。誰かが作ってくれる時、私が家族全員に料理するとき、自分の分だけ用意するときなど、その日によって様々でした。


家族の中での役割など

特に当番を決めたりということはありませんでしたが、料理、ごみ捨て、掃除、食器洗いはみんなでやっていました。また洗濯は自分で洗濯機が空いているときにしていました。もう高校生だったのでこれと言ってルールはありませんでしたが、帰りが遅くなる場合や外泊する場合はホストママにきちんと連絡するよう心がけていました。


高校2年生からはアパートを借りてひとり暮らしをしているのですが、今でも一緒にショッピングに行ったり、クリスマスをともに過ごしたりと親しい関係です。




ーホームステイで大変だったことー


次は私がホームステイを通して経験した大変だったことについて皆さんにシェアします。あくまでも私の経験なのでその点はご理解お願いします。



1)ホストファミリーとの人間関係(距離感)

私は恵まれていたほうだと思います。友達の中では、ホストファミリーがお金目的で留学生を受け入れているようで、ひどい扱いをされた、という話を聞いたこともあります。私の場合は留学斡旋会社などは通さず直接お願いし、好意で引き受けて下さったファミリーだったので、ホームステイが始まる前からお互いを知っていて信頼関係を築けていた、というのがとても大きかったです。今でも一緒にお出かけをしたり、誕生日パーティーに招待してくれたりと家族のように接してくれる素敵なホストファミリーです。ただ、ホームステイ中は彼らとの距離感に悩んだこともありました。家族のようだけど、家族ではない、という関係でどこまで頼っていいのか、家族に入り込んでいいのかを見極めるのが難しかったです。


2)生活リズムの違い

私は2歳下のホストシスターと部屋をシェアしていました。もともと空き部屋があるわけではなかったので、部屋をシェアすることは了承した上でのホームステイでした。このことで同じ部屋だったホストシスターとは仲良くなり、言葉やフィンランドのこともたくさん教わることができました。しかしなんといっても全くプライベートのない生活です。2人の生活リズムが大きく異なっていたので、徐々にストレスがたまってきたのも事実です。私は深夜遅くまで勉強をし、朝もホストシスターより早く起床していたのですが、彼女が寝ているときはとても気を使いました。


3)家での仕事の担当やルール

私はこれについては事前にきちんと話し合って確認していたので、大丈夫でしたが、ホームステイをする際には気を付ける必要のあることです。一緒に住むわけですから、家族の一員として掃除やごみ投げなどの仕事を担当するのも大切です。また細かいことではありますが、洗濯機を使用して良い時間、食事について、門限、何がホームステイ代に含まれ、何は自分で買う必要があるのか(シャンプーは?ではハンドソープは?)、家族で会食したときは自分で持つのか、などなど。これらはステイをはじめてしばらく時間が経ってからだと、お互い言い出せないこともあるので、できるだけ早い段階で話し合うことをお勧めします。


そして頑丈な信頼関係を築く上では、質問や意見は遠慮せず伝えることが大切になってきます。


当たり前ですが、全くの他人だった人と、しかも自分とは異なる国・文化の中で生きてきた人々と共同生活をするので、大変なことも出てくるとは思います。でも私はホームステイを経験できて本当によかったです。心から信頼できる人がいて、帰宅するとおかえりと迎えてくれる家族がいることは、とても心強かったです。また現地の人の暮らし、言葉を知るうえでもいい機会です。もし留学するひとがいればホームステイをおすすめします。

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